クライオポンプとは?

クリーンな真空と排気速度が大きいことが特長のポンプ

クライオポンプは溜込式真空ポンプで、ポンプ内に設置した極低温面に気体を凝縮、吸着することにより捕捉し高真空から超高真空までの状態を作り出すポンプ です。また、油に汚染されないクリーンな真空を得ることができ、他の真空ポンプに比べ排気速度が大きいことが注目されているポンプです。


半導体や液晶、ディスク等の電子部品、メガネレンズ、超大型スペースチャンバ排気 など

クライオポンプ イメージ

クライオポンプの特徴

極低温でクリーンな真空が得られる!?

 クライオポンプは、気体分子を極低温面で凝縮、吸着させることによって、全ての気体分子をポンプ内に溜め込みことが出来るポンプです。
このポンプの大きな特長は真空容器内で動作するものが無く、油を使用しないためクリーンな真空が得られ、吸着方式のポンプにもかかわらず排気速度が大きい ことです。


長所 短所

すべての気体を排気することができ、超高真空を得ることができる。

溜込式ポンプのため、定期的に気体を放出し再生しなければならない。



クライオポンプの仕組み

2段式でより高真空状態に

コールドステージが2段式であり、1段目は冷凍能力が大きく80K(ケルビン) 以下に冷却することができる。ここで主に水分を排気し、2段目でさらに冷却することによってN2,O2,Ar,H2などの分子を排気し、より高真空を得ることができ る。

クライオポンプの仕組み イメージ

極低温が必要なワケ

気体の分子は、0K=絶対零度(-273.15℃)に近くまで冷却された面に触れると、凝縮、吸着するという特性があります。

クライオポンプ